「あこがれのSOHO人にきく」でもご紹介している廿里美さんが、テープ起こしの本を出す!と知って、早速予約し、この本の発行を楽しみに待っていました。廿里美さん、入力やテープ起こしに携わっている方にはおなじみですよね。手元に届いた本は、期待通り、廿さんのわかりやすい文章でテープ起こしのノウハウが丁寧に解説されたテープライター志望必読の内容でした。
テープ起こしという仕事自体は、いろいろな雑誌の広告で目にすることが多いのではないでしょうか。でも、それを自分の仕事にしようかと考えたとき、気になってくることがあると思います。「収入はどのくらい?」「仕事はどうやって獲得するの?」「本当に自分が続けていける仕事?」などなど。
この本は、テープ起こしに必要な道具、知識や技術が順を追って紹介されていることはもちろん、そういったいろいろなポイントが、初心者の視点に配慮して解説されています。私も、読みながら「そうそう、それが聞きたかったのよ!」と心の中で合いの手を入れておりました。
この本のもう1つの特長は、実際にあった講演会やインタビューなど、バラエティに富んだ音声が収録されたCD-ROMが付属していること。仕事の現場に近い状況が設定されているのですが、ドリル形式になっていて難易度の低いものから順に起こしていくことができます。
テープ起こしは、同じ音声でも起こす人によって違う文章に仕上がるので、ただ1つの「正解」が断定しにくいと言えます。この本のドリルで、廿さんは、解答例とともに、起こし方に悩みやすいポイントとその際の考え方を示してくれています。「悩んだときは、この本に戻る」という心強い存在になると思います。
私もテープ起こしという世界の入口に立っているところです。この仕事は簡単なものではありませんが、普段は会うことのない業界の方の話を聞き、それを多くの人へ伝える過程の一端を担う仕事というのは素敵だと、あらためて思いました。
テープ起こしは全く初めてという方も、音声を起こしながら本を読み終える頃には、続けていくために欠かせない「仕事の魅力」までも見いだせているのではないでしょうか。
書評:佐田 砂絵 |